7月, 2013年

【「ケラレ」とは?】

2013-07-31

マイクロスコープでなにかを観察するとき、カメラの撮像素子に対してあっていないレンズを使用すると、まるでトンネルから外の世界をのぞいているような見え方になります。

視界の周囲に生じる黒い部分のことを「ケラレ」と呼びます。

なお、マイクロスコープの世界だけではなく、たとえばストロボを炊いて写真を撮る際に、ストロボが届かない部分などが黒く映るという場合、その部分を「ケラレ」と呼ぶこともあり、様々な分野で使われる言葉と言えます。

【歪曲収差】

2013-07-29

歪曲収差とは、直線を映し出そうとすると曲がって映し出されてしまうという収差のことで、画面の中心よりも周辺のほうで、この収差が顕著にみられることが知られています。

また歪曲収差には2種類があり、外側へ向けて曲がるのが樽型、内側へ向けて曲がるのが糸巻き型と呼ばれています。

歪曲収差は英語で「ディストーション」であるために、日本でもそう呼ばれることがあります。

球面のレンズであることによって歪曲収差が生じますので、非球面レンズを使うことで収差を抑えることができます。

【非点収差の補正】

2013-07-25

非点収差が生じている状態で、ピントを合わせる位置をずらすと、横長や縦長に像がぼける状況が生じます。

非点収差の補正をするためには、レンズの非点収差が生じている角度と直角の方向に、同じ強さの非点収差を作るという方法で行います。

このような補正を行う装置を「非点収差補正装置」と呼びます。

非点収差は視野の中心から周辺までシャープな画像が得られる必要があるレンズで補正される必要があり、非点収差補正装置には、顕微鏡の種類などに合わせて様々なものがあります。

【非球面レンズのメリット】

2013-07-22

球面収差は、レンズに入った光の光軸からの位置が異なると、レンズに入った光の屈折率が異なってしまうために、像がぼけてしまう収差のことを言います。

そのため、レンズの片側を球面でなくすことで、光が一点に集まる形状にすることで、球面収差はなくすことができます。

非球面レンズを使用することで球面収差をゼロにすることが可能なのですが、レンズに入った光の色(波長)が異なることが原因で生じる軸上色収差は生じてしまいます。

【タブレットとは?】

2013-07-19

2枚構成のレンズのことを「タブレット」といい、タブレットには2枚のレンズが離れたタイプと、接合・接着したタイプのものがあります。

球面収差を抑えるために、凸レンズと凹レンズの2枚で構成されるタブレットが用いられることがあります。

凸レンズを通した光の球面収差を、凹レンズで吸収することができ、単一のレンズで観察をする場合に比べ、タブレットを用いて観察する場合のほうが、球面収差は各段に抑えられることが知られています。

【球面収差を補正するには?】

2013-07-18

球面収差はすべての収差のもととなりうる収差でもあり、できる限り補正しなければならない収差です。

そのための方法として、凸レンズと凹レンズを組み合わせて補正する方法と、非球面のレンズを使用するという方法があります。

レンズの片面の表面を、光が一点に集まるよう工夫することで、球面収差を補正することができるのです。

なお、2枚のレンズを組み合わせたもののことを「タブレット」といい、凸レンズ、凹レンズを組み合わせたタブレットで、球面収差を補正することもよく行われています。

【収差はなくすことができるか?】

2013-07-16

球面レンズには収差があり、それは単一の色の光であっても生じるザイデル収差と、異なる色がレンズを通過することで生じる色収差があり、合計で7種類の収差が生じることが知られています。

これらの収差のすべてを完全になくすことはできませんが、「なぜレンズを通して標本を観察するのか」ということに応じ、「収差をできるだけ少なくする」ためのレンズの設計、材質選びをすることは可能です。

また、絞りの設計なども収差の減少・増大と深くかかわってきます。

【ザイデル収差】

2013-07-12

ザイデル収差(ザイデルの5収差)とは、光学顕微鏡などで像を結ぶときに生じる「理想的な結像からのズレ」のなかで、色収差以外の単色収差のことを分類したものです。

具体的には「球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差」のことを言います。

また、ザイデル収差以外にも、レンズの構成材料によって、2種類の色収差(軸上色収差、倍率色収差)が生じることも知られています。

実際に像を結ぶ際には、これらの収差がまじりあって生じることになります。

【ケーラー照明の光学顕微鏡での利用】

2013-07-10

光学顕微鏡でケーラー照明を用いるということは、光源を直接標本にあてるのではなく、集光レンズを通した光で標本を照らすことになります。

そのため、光源が発する熱の影響を受けにくい状況下で観察をすることができる点や、倍率の設定を適切に行えば、光源はできるだけ小さなものを使うことができます。

絞りを置く場所を適切にすることで、観察目的に応じて開口数を調整することもできるようになるといったメリットがあるのです。

【ケーラー照明】

2013-07-09

ケーラー照明とは、光学顕微鏡などで観察する面を、均一に照らすための照明方式のことをいい、アウグスト・ケーラーという人が考案したものであるため、この名前がついています。

具体的には集光レンズと投影レンズの2つのレンズを用い、集光レンズによって光源から多くの光を集めて投影レンズを通るようにし、投影レンズによって光が均一な面を照射面に映し出すという方法を使います。

ケーラー照明は光学顕微鏡だけではなく、プロジェクタの光源、フォトリソグラフィなどの光源としても利用しています。

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