1月, 2014年

【プラスティネーションと類似の技術】

2014-01-31

1978年にプラスティネーションの技術が発表されるまでにも、プラスティネーションに似た技術が使われていました。

パラフィン切片法やセロイジン切片法と呼ばれる方法は、昔から使われている方法ですし、透過型電子顕微鏡での観察のために使われてきたのが、エポキシ樹脂を用いて標本を作製する方法です。

エポキシ樹脂を用いる方法に比べて、より大きな標本を処理できるようになったのは、プラスティネーションという技術が誕生したためです。

【プラスティネーションとは?】

2014-01-30

もともと生きていたものを標本として観察したい場合は、細胞や組織をそのままにしておくと腐敗が進むことになります。

そこで、標本に含まれる水分や脂肪分を合成樹脂に置き換えることで、細胞組織などの構成をほぼ保ったままの状態で、腐敗しない標本を作り出す技術を「プラスティネーション」と呼びます。

プラスティネーションを施した標本は、腐敗などの問題が起こらない他、素手で触ることもできるというメリットもあるので、注目されている技術です。

【固定と人工産物】

2014-01-29

固定を行うことの注意点は、ホルムアルデヒドやエタノールなど様々な化学物質を加えたり、熱や圧力で標本の状態を変化させるため、「人工産物」を生じる可能性があるということです。

このため「標本を観察しているときに見つかったもの」が、もともと標本に含まれていたものか、あるいは固定を行ったことで生じた人工産物なのかを、判断しなければなりません。

固定を行うことで、どのような人工産物が生じる可能性があるか、事前に検討しておく必要があるのです。

【固定の手法】

2014-01-28

観察する対象物を固定するための方法として、主に浸漬法と潅流法の2つがあります。

浸漬法は固定液の中に、対象物を漬けておく方法であり、固定液は対象物の体積の20倍以上が必要とされています。

この方法は様々な対象物に使えるものです。

また、潅流法は循環系を備えた生物に使う方法で、心臓に固定液を注射し、血流に乗せて固定液を組織の隅々まで運ぶという方法です。

潅流法には、生きているときに近い状態で固定を行うことができる、というメリットがありますが、浸漬法に比べてコストがかかります。

【析出固定とは?】

2014-01-27

析出固定とは、種々のアルコール、酢酸、アセトンなどを用いて、標本に含まれるたんぱく質の溶解度を減少させるとともに、疏水結合を破壊することで標本を固定する方法です。

アルコールを用いることで、組織が収縮してしまうことがありますが、逆に酢酸には組織を膨潤させる効果がありますので、標本の形を保つために、この2つを組み合わせて用いることが多いです。

エタノール、メタノール、アセトン、その他にピクリン酸、塩化水銀などが使われます。

【架橋固定に使われる薬品とは?】

2014-01-24

架橋固定によく使われる薬品は「アルデヒド」に分類されるもので、ホルムアルデヒド(ホルマリン)は非常に有名です。

またホルムアルデヒドに比べて、より遠くにあるたんぱく質の間を架橋することができ、固定する力が強いのがグルタルアルデヒドです。

用途などに応じて使い分けられたり、両方の性質を利用するために混合して用いられることもあります。

また酸化剤を使用して固定する方法もありますが、標本が黒化してしまうことから、光学顕微鏡で観察する標本には使われません。

【架橋固定とは?】

2014-01-23

生体標本を固定するためには、生体に含まれる酵素がそれ以上働かないようにして、腐敗などの変化を抑える必要があります。

また、ゲルやゾルの状態にある物質を、固体にすることで、組織の形が変わらないようにすることができます。

これらの変化を起こさせるために、様々な薬品を使う方法や、熱や圧力を加えるという方法があります。

架橋固定と呼ばれる方法は、生体分子間に共有結合を作るという方法で、生体標本の固定を行うものです。

【病理検査と標本作り】

2014-01-22

顕微鏡・マイクロスコープが活躍する場として「病院で行われる検査」が想像しやすいでしょう。

病院での検査に時間がかかる理由は「採取した組織を観察できる状態にするための処理に時間がかかるから」という点があります。

私たちの体を構成する組織や細胞は柔らすぎたり、硬すぎたりして、観察に適した状態に薄くスライスするということが難しいのです。

そのために、標本の固定という処理を行う必要があり、その処理に数日がかかることが多いのです。

【標本の固定とは?】

2014-01-21

生物の細胞や組織を顕微鏡で観察したい場合、注意しなければならないのが「時間の経過とともに、標本が変質(腐敗など)する」ということです。

このような変化をできるだけ防ぐための処理を「標本の固定」と呼びます。

固定には、ホルムアルデヒドやエタノールなどを含む固定液が用いられ、固定された標本の内部では、生化学反応が停止することになります。

場合によっては標本の強度や安定さが増すこともあり、薄く切り刻んでの観察を行うことが可能となる場合もあります。

【in vitro染色とin vivo染色】

2014-01-20

in vitro染色(in vitroは「ガラスの中」の意)とは、生きていない細胞・組織などを染色することを指し、in vivo染色(in vivoは「生体内」の意)は生きている組織を染色することをあらわします。

染色につかわれる色素は、生きている細胞や組織にとって「毒素」にあたるものですので、in vivo染色を行う場合には、色素の濃度に気を配らなければなりません。

使用時の濃度に気を配ることで、in vitro染色にもin vivo染色にも使うことができる色素が多いです。

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