12月, 2015年

【グレースケール変換(その1)】

2015-12-25

マイクロスコープで観察し、撮影した画像をグレースケールに変換する場合があり、これは画素のもつ情報量を少なくすることで、その他の処理を迅速に行えるようにするという目的で行われます。
グレースケール変換の1つの方法として、各画素のもつRGB要素値のうち1つの要素値だけを抽出するという方法があります。
カラー画像からR(レッド)要素だけを抜き出す処理を行うと、カラー画像で赤く見える部分はグレースケールでは白っぽく見えます。
逆にR値が低くG,Bの要素値が大きな部分は、グレースケールでは黒っぽく映ることになります。

【画像を見やすくする処理】

2015-12-24

マイクロスコープを通して得られた資料の画像は、観察に支障が出ないように様々な処理を施されます。
収縮処理とは、図形の境界部分にある画素の値を、すべて背景成分の画素の値に変換し、図形を縮めるという処理です。
逆に膨張処理は、図形の境界線と接する背景部分の画素を、一画素分だけ図形を膨張させる処理をいいます。
そして縮小処理、膨張処理を組み合わせ画像上のノイズを除去したり、境界線の凹凸を滑らかにしたりする処理をモフォロジー処理と呼びます。

【マイクロスコープで計測を】

2015-12-22

マイクロスコープは試料を観察し、その画像データをもとに、試料の計測などを行うことができます。
計測や深度合成などを自動で行ってくれるソフトウエアも開発されており、画像をデジタルデータとして処理できる時代の恩恵が、ここに表れていると言えるでしょう。
計測を行うソフトには、距離、長さ、高さなどを計測できるだけではなく、計測結果にもとづいた2D画像、3D画像などを作成できるものまであります。
計測のレベルも簡易的なものから、非常に精密な性能をもつものまで様々です。

【簡易的なスンプ法】

2015-12-21

非破壊検査などで、できるだけ正確な観察結果を得たい場合には、金属表面の研磨・エッチングなどをきちんと行わなければなりません。
しかし、そこまで正確な結果が必要ないという場合には、スンプ法をもっと簡単にした方法として、ボンドを使って観察対象の表面をかたどる方法や、セロファンテープを使って表面を写し取るという方法もあります。
ボンドやセロファンテープは、観察対象にぴったりとくっついてしまうため、はがす際に慎重な取り扱いが必要です。

【スンプ法が使われる場面】

2015-12-18

スンプ法は機械・装置などの金属表面に表れるの異常を観察する場合に向いています。
機械・装置の一部を削ると、その運用に支障をきたす場合がありますが、スンプ法ならばそのリスクを軽減できます(スンプ法でも研磨・エッチングの過程で金属表面の数パーンセントは失われます)。
金属の劣化・変質・異物混入などをスンプ法によってチェックできるため、金属の溶接部分が正常な状態かどうかを観察するのに役立ちます。
髪の毛の表面を包んでいるキューティクルの状態や、食品への異物混入の検査にも、スンプ法が使われることがあります。

【スンプ法のメリット】

2015-12-17

スンプ法を使うことで、検査したい機械・装置、金属材料などを削ったり、切り取ったりすることなく検査を行うことができます。
ただし、研磨・エッチングを行ってプレパラートを作成する場合には、金属表面の数パーセント程度が削り取られてしまうことは、あります。
また、アセチルセルローズ膜に、観察対象物の広い範囲を写し取ることが可能にもなります。
そしてアセチルセルローズ膜を作成すれば、その場で観察結果を得ることができます。

【スンプ法の手順】

2015-12-16

スンプ法は、昭和10年頃に日本のグンゼ製紙株式会社・鈴木純一氏が考案した方法です。
まずは点検・観察したい面を研磨し、エッチングを行い、その部位をアセチルセルローズ膜などに転写します。
そのアセチルセルローズ膜を光学顕微鏡などで観察して、傷や劣化の有無について確認するというのがスンプ法の手順です。
検査の結果がその場で観察できるというメリット、そして、機械・装置などを構成する金属材料などを削り取らなくても検査ができるというメリットがあります。

【スンプ法とマイクロスコープ】

2015-12-15

機械・装置などの検査を行いたいけれど、材料・資材などの一部を削り取って観察するということが難しい場合もあります。
そのような場合は鈴木式万能顕微印画法(Suzuki’s Universal Micro-Printing method)という方法を使うことが行われています。
この方法は英訳の頭文字を取って「スンプ法」と呼ばれることが多く、プラスチックなどの表面を薬剤を使って溶かした上で、観察したい面を溶かしたプラスチック面に貼りつけて薬剤の蒸発を待つという形で、プレパラートを作成して観察します。

【非破壊検査が行われる理由】

2015-12-14

非破壊検査を行う目的の一つに、「機械・装置、製品などの信頼性を高める事」があります。
傷や欠陥を発見し、不完全な製品を世に送り出してしまわないようにすることが非常に大事であり、機械や装置が「期待された稼働時間のうち、どの程度の時間を実際に稼働したのか」を表す「信頼度」という数値を高めることに大きな意味があります。
また機械、装置が故障をして使用不能になると、その分の経済的損失が起こりますが、それを回避することも、非破壊検査の重要な目的です。
そして、機械、装置の不具合について正確に知ることができれば、製造工程を改良することも大切な目的なのです。

【きず・傷・欠陥の違い】

2015-12-11

非破壊検査において発見された「きず」が、ひらがなで「きず」と表記される場合と、「傷」「欠陥」と表記される場合では意味合いが異なります。
「きず」は、非破壊検査の全てが終了して、合否が分かるまで、その「きず」が有害であるかどうかが分からないため、柔らかい印象の表記が行われるのです。
いっぽう「傷」「欠陥」などの表記は、「有害なものである」という印象が強くなってしまいますので、検査の結果「有害な存在である」と判明した場合に、「傷」「欠陥」と書かれることになります。

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