Archive for the ‘光学に関するニュース’ Category

【顕微鏡のためのダイヤモンドナイフ】

2014-11-21

ダイヤモンドは美しい宝石という側面もありますが、いっぽうで「最も硬い物質」として、科学・産業など様々な場面で活用されています。

顕微鏡で試料を観察しやすくするためにつかうミクロトームという器具には、ダイヤモンドナイフが使われていることがあります。

特に電子顕微鏡で観察を行う場合には、試料は20~50nmという薄さに切り出すことが要求されるため、シャープな刃先に仕上げることができるダイヤモンドナイフが重宝されます。

費用は高額になりがちです。

【ダイヤモンドの鑑定と照明】

2014-11-20

昨今は、宝石・貴金属の「押買」が社会問題となっていますが、特にダイヤモンドの品質をチェックするには、照明の種類を選ばなければならないため、一般家庭の玄関先ではとても正確な鑑定ができません。

たとえば、顕微鏡の照明にも使われるハロゲンランプですが、ダイヤモンドの輝きを見る際には、実際以上に輝いて見えてしまうため適さないとされています。

また、クラリティのチェックには暗視野照明で観察できる環境が必要です。

そのため、一方的に自宅に押しかけてくる業者が、正確に鑑定できるはずがないと思い、用心した方がいいでしょう。

【鑑定書と鑑別書の違いとは?】

2014-11-19

宝石鑑定士の方は、目の前にある宝石が「どういう種類のものか?」をまず判断し、その後「その種類の宝石の中でどのような質のものか?」を見分けることになります。

「鑑別書」には、宝石の状態が書かれているのですが、「鑑定書」にはダイヤモンドの4Cを含めた状態まで記載されることになります。

つまり「鑑定書」がつけられるのはダイヤモンドのみということであり、他の宝石にはない特徴です。

ただ、鑑定書に書かれている4Cの情報が必ずしも正しいとは限らないため、鑑定士の方々はご自身の眼で鑑定をすることを大切にされています。

【電子顕微鏡のカラー画像はどう実現する?】

2014-11-14

従来の電子顕微鏡は、カラー表示ができないことが当たり前でしたが、九州産業大の磯部教授らは、光学顕微鏡と電子顕微鏡で撮影した画像を組み合わせることで、カラー画像として表示することを実現しました。

この技術を、2018年までに実用化すべく「医療診断技術開発センター」が設立されています。

電子線が照射されても変質しない蛍光色素のさらなる強化など課題もありますが、センターの名称にもある通り、実用化されればがんの転移を早期発見できることなどのメリットが考えられています。

【電子顕微鏡の画像がモノクロである理由】

2014-11-13

電子顕微鏡は電子線を試料に照射して観察しますが、電子線そのものを、人間の目で見ることはできません。

私たちは紫外線について知っていますが、人間の目にとっては波長が短すぎるため、紫外線を目で捉えることができません。

電子線というのは、紫外線よりさらに波長が短いため、目で見ることはできないのです。

しかし、波長が短い分だけ、試料の細部まで観察できるという特徴があります。

電子顕微鏡は、蛍光板と言う部分に電子線を当てることで、可視光線に変換した像を得る仕組みを持っていますが、電子線の波長が単一であるため、映し出される像もモノクロとなってしまうのです。

【蛍光観察のための染色とは?】

2014-11-12

蛍光観察を行うために、蛍光色素を用いて染色が行われます。

特定の蛍光色素に染まりやすい組織、染まりにくい組織が存在することを利用して、異なる色素を用いて染め分ける「多重染色」という方法が行われることもあります。

蛍光色素は、強すぎる励起光を当てることで褪色したり、電子線を当てると変質して発光しなくなったりすることがあります。

そのため、褪色防止剤を加えて観察する、励起光の出力を調整するなど細心の注意が必要とされています。

【蛍光色素の国産化に期待も】

2014-11-11

九州産業大学工学部の磯部信一郎教授らは、2003年には、電子線の照射によっても変質しない蛍光色素を開発していました。

日本では、アメリカ製の蛍光色素が多く使われている現状があり、カラー蛍光電子顕微鏡の開発に併せて、国産の試料が実用化され、蛍光色素が日本で生産できるようになれば研究・検査などにかかる費用が抑えられます。

そして、がんの転移を早期に診断できるという新しい顕微鏡のもたらす効果により、日本で増え続ける医療費問題の解決の一助となる可能性もあります。

【新しい蛍光電子顕微鏡の開発】

2014-11-10

九州産業大の礒部信一郎・工学部教授らは、カラー蛍光電子顕微鏡の開発に取り組むと発表しました。

これまで、電子顕微鏡がモノクロ画像しか表示できなかったのは、電子顕微鏡がモノクロ表示しかできないということ、そして、生体染色に使う蛍光色素が電子線の照射により変質してしまうという問題があったためです。

しかし、磯部教授が開発した新しい蛍光色素は、電子線が当たっても変質しません。

そのため、電子顕微鏡がカラー表示できる状況になれば、世界初のカラー蛍光電子顕微鏡が実現するのです。

【走査型トンネル顕微鏡とノーベル物理学賞】

2014-10-29

ゲルト・ビーニッヒ氏(西ドイツ)、ハインリッヒ・ローラー氏(スイス)は走査型トンネル電子顕微鏡の設計を行った実績により、1986年にノーベル物理学賞を受賞しています。

実は彼らの装置が完成したときには、その性能を認めないとする意見もあったのですが、シリコン表面の構造解明の手掛かりを、彼らの装置の観測結果をもとに得ることができたということが、装置への信頼が高まることとなりました。

これらの顕微鏡の誕生により、様々な分野で新しい発見がなされ、新たなる受賞者が生み出されることも、これまで繰り返されてきているのです。

【位相差顕微鏡開発とノーベル物理学賞】

2014-10-28

現在、ナノテクノロジーの分野で大いに貢献している様々な顕微鏡を開発した人の中に、ノーベル物理学賞を受賞した人がいます。

たとえば、位相差顕微鏡を発明したフリッツ・ゼルニケ(オランダ)は、1953年に受賞しており、彼の発明によって生物細胞を染色せずに観察をすることができるようになったのは、大きな出来事でした。

また日本でも大きな問題となった「石綿(アスベスト)」の検出には、位相差顕微鏡が非常に役立つことになります。

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